フラット

フラットなものが溢れることは良いことだったのだろうか。そうは思えない。
噛み締めてしまった砂に苦い顔をするべきなのだ。本物の肌を撫でる風に運ばれる砂に。
何も刺激せず、なんの感触も残さず、ただ流れ去っていく。粗野なものはもうここにはない。
サンドイッチを握って出かけよう。砂埃で壊れてしまおうとも。

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