TAKEHIRO TEZUKA

Blog year / 2024

Yuuki TanakaさんのThe Rotating Mudを見て



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Yuuki TanakaさんのThe Rotating Mud、回る粘土の作品を先日動画で見る。
パフォーマンスであり、彫刻でもある作品で、僕にとって刺激的な作品だった。
地球のろくろを回す。一人の人間が大地を受け止める。それがこの作品に受けた印象だ。

地中から採取した自身の身をはるかに超える大量の粘土を回すが、形は表面が平されるのみで、ビデオで見ると人の存在の小ささや儚さを感じさせられる。しかし実際の会場の空気を考えると、画面越しで見るものとは異なった様相だったのではないだろうか。
自分の身の丈より大きい巨塊に体全体で立ち向かっていく。体中の水分が粘土に奪われ、体力の限界に近づきながらも立ち向かい続けていく。その姿に、発する熱気に、鑑賞者は胸を熱くさせられそうだ。画面越しから様々な想像が膨らむ。
僕の身体は刺激され、その空気を吸いたい、そういう気持ちにさせられる作品だった。

凹凸を超えて



今取り掛かっている油絵を始めて3ヶ月程経つ。大きさはF60でそれほど大きくない。時間を掛け過ぎていると思うが、今年は2013年のテイクツーであるのだから、今はそれが必要なのだろう。キャンバスに向き合い、しばし記憶と現在の揺蕩う時の中に身を投げ込む。

時は一種の泥のようだ。そこから拾い上げた泥粘土でイメージを作っては壊し、そこからまた新たに作る。イメージの構築、崩壊、再構築の繰り返しで画面の絵の具は積層し、だいぶ凹凸が激しくなった。

この凹凸を超えていこう。

手の大きさ



ここ数年で自分の手が大きくなっていたようだ。

筆に絵の具を付けている時、握っている筆の感触がしっくりこない。この筆が細いせいなのか、自分の腕に力が無いせいなのか。筆と手の間に収まりが悪い感覚がしばしばあった。

ペン軸の太さを調整する時のように、細く裂いた布を筆の普段握る箇所に巻き付けてみると、手と筆の隙間の余りが埋まり、キャンバスへの筆運びも落ち着いた。今の体と記憶の中の体との間に多少感覚的なズレがあるようだ。
身体とのピント合わせ。





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